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番外編・チュムチとタルビの新婚初夜♪ [サリャン二次小説]

おことわり。

これは、太王四神記の二次小説です、
二次小説が苦手な方、嫌いな方はご遠慮ください。
あくまで「個人の趣味の範囲」にて作成しております、
なにとぞご了承ください。

多分これを見てくださる方は
太王四神記のファンのかたが多いかと想います、
原作には登場しない人物も含まれております、
出来れば最初からお読みになることをお勧めいたします。
(というか、そうしないと多分ちんぷんかんぷんです(^^;)

過去記事のインデックスはこちらです。
http://park-seong-min.blog.so-net.ne.jp/2008-11-10
クンネ城城下の、とある家にて・・・

「うぉ〜い、今日はめでたいねえ〜!!」

家の中にも、庭にも
たくさんの人が溢れている。

肉を焼く煙が、もうもうと立ちこめている。
山盛りにされたご馳走に
樽いっぱいに用意された沢山のお酒。

今日は、タムドク陛下の重臣であるチュムチと
その妻、タルビの結婚式である。

「うぉ〜い、パソン姐さ〜〜ん!!」

お調子もののマンドゥクは、
もうかなり「出来上がっている」

「ちょっと、あんたねえ〜、
この時間から、そんなに酔っぱらってどうすんのさ?
宴会はまだまだ、これからなんだよお?」

パソン姐さんはいつもの調子でたしなめるも
顔はにこやかに笑っている。

「だってねえ、姐さん、
こんな嬉しい日がくるとは想ってなかったんですよお、
うちらの族長に、まさか嫁さんがくるなんて・・」

と話すと、いきなりオイオイと泣き出すマンドゥク。

「ちょっと〜、あんた泣き上戸かい?
せっかくのめでたい日に、湿っぽくってどうするっていうのさ?
おい!お〜い!!
誰かこいつをなんとかしてくれよぉ〜〜〜!!」

と言いつつ、頭から酒をぶっかけた。

・・・・

宴会は大盛り上がりだった。
チョルノ部族からは、とびきり上等のお酒が送られ
ヒョンゴ村長は「ああ、これでスジニがいたらなあ〜」
と一人さめざめと泣き上戸になっていた。

タムドク陛下は多忙のため参加できなかったものの、
大きな祝いの花束と、ほふった牛三頭、
それに王家の紋がついた黄金がたくさん
贈り物として届けられた。

チョルノ部族からもコムル村からもみんな祝いにかけつけ
みんな、食べて飲んで
上へ下への大盛り上がりだった。

ただ、クァンミ城主のチョロだけが
「酒の臭いは苦手だ・・・」と言って
祝いの品を届け、二人にお祝いを述べたあと
早々に立ち去っていた。

笑いと祝いのなかで世は更けていった。
それにつれて、ひとり帰り、ふたり帰り、
また床や土間に寝そべって眠りこける客もではじめた。

すると、さきほどまで祝い客とともに騒いでいた
新郎のチュムチが、なんだかそわそわしはじめた。

「タ・・タルビ、
ちょっと用事を思い出した、
出かけてくる、す、すぐ戻るから・・・

マンドゥク〜〜!!ちょっと来い!!」

「へ?」

酔っぱらってすでにぐでんぐでんのマンドゥクを
ひきずるようにして出かけたチュムチは
その夜、帰ってこなかった・・・・





「タルビ、チュムチってば、一体どうしちゃったのかね?
あれ以来、夜になると、必ずどっかに、いっちゃうんだって?」

「姐さん、そんなこと、おっきな声で言わないでくださいよっ!!!」
タルビは洗濯物をする手を止めて、
周りに誰かいないか、きょろきょろと見渡した。

「まあったく、あの男ったらいくじがないねえ、
あんなでっかい図体してやがんのにさあ、
いざ、あんたを目の前にすると手も足も出ないってやつなんだろうよお、
恥ずかしがりにも程があるってもんだ。」

タルビは、ふふふと微笑んで言った。

「そんなこと、結婚する前から解っていますよ、
これでも、長いながいつきあいなんですからね・・・
あの人はいつだってそう。
恥ずかしがり屋で照れ屋さんですからね。」

タルビは、洗濯物をぎゅ〜っと絞りながら言った。

「あの人の気持ちが落ち着くまで
私はいつまででも、待つつもりですよ、
夫を殺されてから、ずっと死ぬことしか考えられなかった私が
食べものを食べ、生きようと想えるようになったのは
あの人のおかげなんですもの。

今はこうして、陛下からお家も拝領して
家人も少しおけるようになって・・・・
いろんな苦労があったけれど、
私はやっと、あの人のおかげで、幸せになれたんですからね。」

パソンは、やれやれと首を振って言った。

「あらまあ、こりゃなんとも、ごちそうさまだねえ!!
なんて気の長〜い奥さんなんだろうねえ、
あたしだったら旦那を焼けた炭のなかに突っ込んで
叩いて鍛えてやるところだけれどねえ〜!!!

まあいいや、
確かにあいつはそういう奴さ、
子供の頃から知ってるあたしが言うんだから間違いないよ。
まあ、そのうち、なんとかなるさね」

そういってパソン姐さんは帰っていった。

その話は二人だけの秘密だったはずなのだが
どう回り回ったのか
何故かタムドク陛下の知るところとなり・・・

婚礼から5日後、
チュムチとタルビの家に
荷物を抱えて、コ将軍がやってきた。

「このたびはご婚礼おめでとう、
陛下からこれを、タルビに渡すように頼まれた。
謹んで受け取るように」

タルビが有り難くそれを押し頂くと
コ将軍が、チュムチに近づいて耳打ちした。

「よいか、陛下からのご命令である。
今宵もしも、外出したならば
鞭打ち200回の刑に処す・・・」とな。」

チュムチは首まで、真っ赤になった。

コ将軍が帰っていったあと、
二人はお祝いの品物を開けてみた。
それは、とびきり上等の絹で出来た夜着だった。
しかも、男物と女物の揃いで。

「うわ・・なんだこれ?
まるで王様が着るようなものじゃあないか?」

タルビも、目を丸くして見つめた。
「私のは・・・まあ、こんな美しい布を見たことがないわ。
まるで王妃さまのお休みになるときの服みたい・・」

二人は顔を見合わせた。

チュムチは、ぼそっと言った。

「王様の命令だ、
今夜・・出かけないから・・・・
夕飯には、うまい粥を食わせてくれないか・・・?」

タルビは、「はい・・・・」と
顔を赤らめて、にっこり笑った。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜

それから一月後。

百済で、
タムドク陛下から頼まれた用事をすませたシウ部族は
とんでもない勢いで帰路をひた走っていた。

「マンドゥク〜〜!!遅いぞ!!!
もっと馬を早く走らせないと、夕暮れまでにクンネ城に着かないぞ〜〜〜〜!!!!」

「族長〜〜〜〜!!!!
そんなこといったって、もう無理ですよお、
朝からずっと、走りっぱなしなんです、
尻が鞍ですれて、もう痛くていたくて・・・
ちょっと休みましょうよお〜〜〜」

マンドゥク以下、もうへとへとだったが
チュムチ一人だけがやたら元気だった。

「な〜にを言っておるかあ〜〜♪!!
今日の夜には帰るって、タルビと約束したんだ、
きっとうまい飯を作ってる、
お前たちのぶんもちゃんとあるから心配するな、
俺のタルビ〜、待ってろよ〜♪♪♪!!!!」


そう朗らかに雄叫びをあげて
チュムチはひとり、砂煙をあげて走っていく・・

マンドゥクたちは、へろへろになって走りながら顔を見合わせた。

「あ〜あ、毎回あの調子じゃたまらんぜ、
どんなに遠くても、無理やりにでも
奥様の待つ家に帰りたがるんだからよお・・」

「ま、でも、族長、とにかく幸せそうで良かったんじゃないの?
このぶんなら、おめでたの知らせもそう遠くなさそうだ!

さ、あまり遅れると族長に叱られる、
おれたちゃシウ部族だ、
産まれたときから馬の乗り方を教わるんだ、
夜までには帰れるさ、いくぜえ〜〜〜〜!!」

マンドゥクたちは、気を取り直して馬に鞭をくれ
クンネ城に向けて走っていった・・・・


〜〜〜〜〜〜

めっちゃひさしぶりに、二次なんぞ書いてみました♪
今回は番外編、サリャン様の出番はなくてすみません。

タイトルのわりにR的表現ないんですか?って想うかたいたかな(^^;)?
あはは、期待ハズレでしたらすみませんです。

また気が向いたら書きます〜♪

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ねこP

chienosuke様、ご無沙汰しております。
久しぶりにブログに遊びに来させていただいたら、「おお、サリャン二次小説、番外編だ!」と
嬉しくなりました。
面白いです!タルビとチュムチ、実生活でも結婚しましたよね。
またサリャン二次小説を楽しみにしていますね。

by ねこP (2011-08-07 20:52) 

chienosuke

ねこPさま、お久しぶりです♪コメントありがとうございます。
はい、ふと思いついて書いてみたくなりまして・・まだ実家のほうが心配で落ち着かないのですが、もうあれこれ心配しても仕方がないので前向きに頑張るしかないですね・・・
楽しみにしていてくださり、ありがとうございます♪またいつになるか解らないのですが、ぼちぼち書いていきたいと思います。
by chienosuke (2011-08-10 13:21) 

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